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十勝岳----中央分水嶺踏査シリーズ(2)

  2005年に創立100周年を迎える日本山岳会が、記念行事の1つとして 「日本中央分水嶺踏査登山」 を行っていることは、中央分水嶺踏査シリーズ(1)で述べた。 この度、北海道支部が、十勝岳分水嶺踏査山行を広く会員に募集していることを知り、早速申し込んだ。

 日本山岳会には現在25の支部があるが、支部行事に参加するのは私にとって始めてである。 横浜から厚かましく参加することに、若干躊躇の気持ちがあった。 しかし、歓迎の前夜祭で、そんな気分は吹っ飛んだ。 支部長さんの暖かいお言葉、事務局さんの周到な準備、支部会員の皆さんのホスピタリティに感動した。

 前置きはそのくらいにして、
十勝岳-中央分水嶺踏査シリーズ(2) をご覧下さい。              (2004年8月)

十勝岳山頂で記念写真
 



十勝岳周辺の中央分水嶺は、北から順に、トムラウシ山、オプタテシケ山、美瑛富士、美瑛岳、十勝岳、上ホロカメットク山、境山、下ホロカメットク山を通過している。 今回の踏査は、美瑛富士鞍部から上ホロカメットク山からまでであるが、アプローチを含めると1日で走破するのは無理である。 そこで3つのコースに分かれて踏査し、十勝岳山頂で合流し望岳台へ下山することになった。

A班 望岳台を出発して美瑛富士との鞍部から美瑛岳を経由して十勝岳山頂に至る
B班 望岳台を出発してダイレクトに十勝岳山頂に至る
C班 十勝岳温泉を出発して上富良野岳・上ホロカメットク山を経て十勝岳山頂に至る

私はC班。下記の地図はGPSで取得したC班のトラックである。

B班のGPSによるトラック
赤線のうち、上ホロカメットク山〜十勝岳が中央分水嶺
  


十勝岳温泉から上富良野岳を経て十勝岳へ

一行17人と一緒に先ず車で十勝岳の登山口の望岳台へ行き、十勝連峰を眺め記念写真を撮った。 C班6人は、そこから一旦車で十勝岳温泉へ行き、登山開始。

前夜、懇親会があった白金温泉の
美瑛町営白樺荘を翌朝5:30に出発
車で十勝岳の登山口の望岳台へ
ここから遠望する朝の大雪山

望岳台から望む朝の十勝連峰の大パノラマ

十勝岳温泉を出発して、三段山を左に見て右折すると、安政火口(旧噴火口)に出る。
火口壁の外に出ると、初秋の高山植物が満開である。

エゾオヤマノリンドウ ミヤマリンドウ ミヤマアキノキリンソウ

オオバスノキ クロウスゴ クロウスゴの実

ナナカマド

マルバシモツケ ミヤマホツツジ ウメバチソウ

ダイセツトリカブト キンバイソウの仲間 ウラシマツツジ

コケモモ シラタマノキ チングルマの穂(種子)

チングルマの穂が満開で、まるで庭園のようである

上富良野岳への稜線 遠くの三角形の山は十勝岳 上富良野岳山頂(1893m)で、C班の記念写真

上富良野岳から見る富良野岳(1912m)

十勝岳への最後の詰めは溶岩の瓦礫の上を登る
 
十勝岳(2077m)の山頂には、
光顔巍々と書かれた石碑があった。
光顔巍々(こうげんぎぎ)とは、顔が気高く輝くさま
 仏説無量寿経の中で、法蔵菩薩が世自在王仏の徳を
 ほめ称えるときに 「光顔巍々として、威神極まりなし」
 といった。



十勝岳から望岳台へ下山

我々C班は、十勝岳山頂に先に着いたB班に迎えられた。
美瑛岳経由のA班の到着後、全員で記念写真を撮ってから、揃って望岳台へ下山した。

十勝岳山頂に着くと、すでに到着していた
A班と合流し、祝杯を挙げる
山頂から眺める新噴火口
 

なかなか到着しないA班が美瑛岳からの尾根の上に
ケシツブのように見えた。B班の元気な人たちが迎えに行く。
山頂でA班の一人一人を迎える
北海道支部長の新妻さん

十勝岳山頂にA、B、Cの3班全員がそろい記念写真
日本山岳会の旗を持っているのが道外から来た4人、
こんなところにも支部長さんの計らいがある。
支部長さんの音頭で、万歳三唱
 
 

溶岩の瓦礫の山である火山の急斜面は滑りやすく、慎重に下る。

振り返ると十勝岳の溶岩ドームが聳える
 
かなり下ったところに雪渓が残っている。
万年雪になるという。

こんな岩場にメアカンキンバイが1株だけ咲いていた 十勝岳避難小屋まで来ると傾斜が緩くなり一安心

 オプタテシケ山    美瑛富士        美瑛岳                                   十勝岳                    上ホロカメットク山             上富良野岳  富良野岳
望岳台で撮影した6枚つなぎの大パノラマ写真です。    右にスクロールしてご覧下さい → →


今回の山行では、晴天に恵まれ十勝の中央分水嶺を踏査することができた。
何よりも嬉しかったことは、日本山岳会北海道支部の皆さんが暖かく歓迎して下さったことである。 支部長さん始め、支部の皆さん有難うございました。


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