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西オーストラリア(1)----ワイルドフラワー探索の旅
                パースの町、ヨークの町、ムルカスケーブ(アボリジニの洞窟)、ウェーブロック、
                ワンガンヒルズ・ペリンジョリ・ユナの花散策、南十字星の観察、ピンク・ハット・ラグーン、
                カルバリー国立公園
 


 行ってみたいところは世界中に沢山ある。その1つが西オーストラリアである。理由は、西オーストラリアのハメリンプールというところには、27億年前に地球上に初めて酸素をもたらしたストロマトライトが今も生き続けているからである。46億年の地球史に興味を持っている私にとって堪えられない場所である。

 しかしそんなところに行く手立てはないものと諦めていた。ところが、ユーラシア旅行社のパンフレットには「ストロマトライトも見られます」と書かれているではないか。しかも西オーストラリアのワイルドフラワーを訪ねるという。高山植物に魅せられて、ヨーロッパアルプス、カナディアンロッキー、カムチャッカなどを訪ねた私にとって西オーストラリアのワイルドフラワーは正に垂涎(常用漢字では垂唾と書くらしい)ものである。

 いつも一緒に海外旅行をする妻が、今回は都合が悪いというので、単身参加で申し込む。脊柱管狭窄による腰痛を抱えているが、好きなものを見るといつも元気が出るので、今回もそれを信じて出かけた。

西オーストラリア(1)は、ワイルドフラワー探しの旅
西オーストラリア(2)は、ワイルドフラワーと地球史の旅
である。 合せてご覧下さい。
                                  (2012年9月)

 
 
              お願い
 このホームページに、誤りや不適切な記載がありましたら、お手数ですが、
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         花の名前の表記について
このホームページでは、花の名前は原則として次のように表記しました。
  学名(ラテン語で属名と種小名)、 英名(カタカナで表記)
別名、俗名を追加して記載した場合もあります。花の名前に限らず英語のカタカナ表記では、VとBの発音を区別しませんでした。

素人の私が記載した花の名前には誤りが多いことと思います。ご指摘頂ければ幸いです。その際、ホームページの中の「月日」、「場所」、「花名」などを記載して頂けると有難く存じます。


参考文献
・Simon Nevill & Nathan McQuoid, "Guide to the Wildflowers of
 Western Australia", Simon Nevill Publications, 2008
・Hirono & Mike Griffiths,"The Wildflower Way To The Pinnacles",
 2008
(日本語)
A
リースフラワー
西オーストラリアで咲くワイルドフラワーの女王

国  名 オーストラリア
首  都 キャンベラ
政  治 立憲君主制
1901年オーストラリア連邦結成
1939年英国より完全独立
1945年国連加盟
面  積 768万km(日本の20倍)
人  口 2177万人(日本の1/6)、イギリス系77%、
アボリジニ(先住民)2%
言  語 英語(公用語)
宗  教 英国国教会26%、カトリック26%、
その他のキリスト教24%
産  業 広大な国土を活用した先進農業国で、小麦、羊毛、牛肉、砂糖、ワインなど、農産物と農産加工品の世界的輸出国である。特に羊毛は20世紀半ばまで主要な輸出品であった。

鉱物資源は非常に豊富で、石炭、鉄鉱石、ボーキサイト、金などを、日本をはじめとするアジアの工業国へ大量に輸出している。

工業は成長しつつあり、総生産に占める割合は4分の1に達する。

雄大な自然や珍しい動植物など観光資源も豊富。空の旅が大衆化したことで、観光は主要産業に成長した。

豊富な一次産品と少ない人口のために生活水準は非常に高い。
1人当
GNI
4万3770米ドル/年 日本の1.15倍(2009年)


オーストラリアの首都、州と準州、州都


宿泊地・訪問地のGPS地図  南オーストラリア(1)は 1〜5日目
  GPSによる軌跡(日毎に色を変えてある)  赤字は宿泊地  青字は訪問地



1日目
(9月9日)
 成田空港シンガポール空港パース空港パースのホテル(泊)

成田空港

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成田空港発11:10のシンガポール航空SQ637で、シンガポールへ



シンガポール空港

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シンガポール空港で、シンガポール航空SQ215に乗り換え
オーストラリアのパース空港へ。
(23:55の到着予定が遅れて翌日の0:46に)
機内の航路表示
 
 



2日目
(9月10日)
 パースのホテル周辺ヨークムルカスケーブ(アボリジニの洞窟)ウェーブロックパースのホテル(泊)

パースのホテル周辺

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宿泊したフォーポイント・ホテル ホテルの前の建設中のアリーナ、完成が遅れ建設費が嵩んでいるという

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ホテルの隣の住宅の前はユーカリの並木 自転車で通勤する人が多い



ヨークの町

パースから東に100kmのヨークの町は、1831年に入植が行われた西オーストラリア内陸で最も古い町。開拓時代の建物がよく保存され使われている。

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パースから東へ走る。菜の花畑が続く。 ヨークに着く

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1843年建造のヨークのタウンホール オーストラリア開拓時代の歴史的建築が並ぶ

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エイボン・テラス通り ホーリートリニティ教会

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Eucalyptus macrocarpa モトルカー(ユーカリの仲間)
 
エイボン川  エイボンは、シェークスピアの生家のあるイングランド
の古い町の名。開拓者が出身地に因んで名付けたのだろうか。



オーストラリアの農業

ヨークを出発して、さらに東へ車を走らせる。途中農業地帯を通過する。オーストラリアの農業生産高は金額ベースで、牛肉、小麦、牛乳、羊毛の順である。

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手前は小麦畑、遠方は菜の花畑 農産物輸送専用の鉄道、沿線には随所に穀物倉庫がある

A
倉庫からコンベアに乗った穀物が
貨車に落下する仕組みになっている
大きな川が少ない西オーストラリアでは
鉄道線路の下に排水路がある

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オージービーフで有名な肉牛の放牧地
 
羊は生きたままイスラム圏に輸出され、
輸入先でお祈りの後、屠殺されるという

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沿岸部の標高が高い地域では、内陸の川は海に流れることができず、湖や低地に流れて蒸発し、塩分濃度が高まり塩湖を形成する。 一般に塩分濃度の高いところに生育できる植物は限られる。Atriplex Numularia ソルトブッシュは、そんなところに繁茂する。



道端のワイルドフラワー

ヨークを出発して、さらに東へ車を走らせる。

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Arctotheca calendula ケープウィード
南アフリカから輸入した牧草と一緒に来た外来種
Grevillia グレビリアの仲間
 
Gastrolobium ガストロロビウムの仲間か
 

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Dampiera linearis ダンピエラ Drosera erythrorhiza サンデュー(食虫植物) Hibbertia ヒバルティアの仲間

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Pericalymma ellipticum スワンプ・ティーツリー

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Drosera サンデューの仲間(食虫植物) Verticordia フェザーフラワーの仲間 banksia バンクシアの仲間

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Diurus corymbosa ドンキーオーキッド Pterostylis recurva ジャグオーキッド

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Xanthorrhoea グラスツリーの仲間(ブラックボーイともいう)

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Banksia dallanneyi ハニーポット



ウェーブロックカントリーで昼食

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ウェーブロックカントリーキッチンレストランでバーベキューランチ

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 レストランの周りに咲く Acacia アカシアの仲間



ムルカスケーブ (アボリジニの洞窟)

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車窓から見える山の高まりは、花崗岩の貫入を想像させる 山の裏側から洞窟に近付く

ムルカスケーブ (洞窟)の入口

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洞窟の内部 予想通り花崗岩の巨石

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天井に描かれた人の手 動物の絵か



ウェーブロック

ムルカスケーブから10km余り離れたところに、有名なウェーブロックがある。

大きな波が一瞬にして固まったように見えるウェーブロックは、高さ14m、長さ110mもある。

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ウェーブロックの右奥から山頂部に登ることができる 山頂には大きな石がゴロゴロしている 粒子の大きな花崗岩だ

ウエーブロックの山頂からの眺め(4枚パノラマ写真)
山頂から見ると花崗岩の丘が右手の方に1kmくらい先まで続いている。左手にも丘があり、全長は2、3kmありそうだ。
説明パネルによると、この花崗岩は25億年前頃にできたという。その頃地中深くでマグマの中から生まれた花崗岩は
長年地中に埋もれていたが、5000万年前頃この地が隆起したため周囲が浸食されて花崗岩の丘が顔を出したと思われる。
その後花崗岩は浸食され続け現在の波の形になったという。なぜ波の形になったのかはよく分らないが、
一定方向から吹いてくる風、風が運んでくる砂、雨、熱などで浸食されて出来たといわれている。



パースので夕食

2012年4月27日11:30、参加者14名はJR新大阪駅の千成瓢箪前に集合し、解説して下さる天野末喜先生と引率の佐々木章さんの説明を受ける。

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スウェーデン風ホテルのミスマッドレストラン シルビア・スウェーデン女王 豪華なビュッフェの夕食



3日目
(9月11日)
 道端のワイルドフラワー菜の花畑ワンガンヒルズのワイルドフラワー
 →
モーテル周辺のワイルドフラワー星の観察(1)
ダルワリヌのモーテル(泊)

道端のワイルドフラワー

道端のワイルドフラワーを求めて気ままな旅を続ける。ワイルドフラワーが咲いていそうなところで駐車可能なら、何か所でも駐車する。

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ワイン畑の中を走る。オーストラリアは世界第6位のワイン生産国で、
世界第4位のワイン輸出国  ワイン畑の向うの丘はダーリング崖
ワイルドフラワーのありそうなところで駐車
 
ダーリング崖は、かつてはダーリング山脈といわれたが、20世紀になって山脈ではなく古代の断層であることが分った。標高は250〜300m(最高点は582m)と低いが、総延長は1000kmにも及ぶ。崖の東側(内陸側)は25億年以上前の古いゴンドワナ大陸の名残で、西側(海側)は5億年以降の新しい堆積層である。我々は今、堆積層の上を走っている。

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Lechenaultia biloba ブルーレシュノーティア Kennedia prostrata ランニングポストマン 蔓で繁殖する 赤と黄がある

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Dampiera linearis ダンピレラ
 
Gastrolabium linearifolium
ベーコンアンドエッグ
Verticordia フェザーフラワーの仲間
 

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Hibbertia cuneiformis
カットリーフ・ヒベルティア
Conostylis setosa
ホワイトコットンヘッド

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Hakea ヘイキアの仲間
 
Hibbertia desmophylla
ギニアフラワー(ヒベルティアの仲間)
フリージア(南アフリカ原産)
ヨーロッパからの移入種で、ワイルドフラワーではない



菜の花畑と昼食

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菜の花畑(西洋アブラナ、キャノーラ畑)
 
西洋アブラナ
 
僅かだが、大根が
混じっている

菜の花(ナタネ)の話

                    アブラナの伝播
アブラナ(油菜)は、アブラナ科アブラナ属の植物で、古くから野菜として、あるいは油をとるための植物として栽培されてきた。日本では「ナノハナ(菜の花)」「ナタネ」などと呼ばれ、明るい黄色が畑を覆う「菜の花畑」は春の風物詩として親しまれている。アブラナは、西アジアから北ヨーロッパに至る地域が原産地とされ、農耕文化とともに移動したと考えられている。日本には奈良時代までに伝わり、葉物野菜として利用されていたそうで、古事記には「菘菜(あおな)」、万葉集には「茎立(くくたち)」という名で登場する。

        アブラナBrassica rapaと西洋アブラナBrassica napus
和名の「アブラナ」は元々、「種子から油を採る菜(野菜)」の意味である。日本では葉物野菜として利用されていたアブラナであるが、江戸時代に入ると、行燈用・食用として、多くの地域で搾油用アブラナが栽培されるようになった。搾油用アブラナは、大きく2つに分けられる。ひとつは、日本を含め、東アジアで古くから栽培されてきたアブラナ(Brassica rapa, 在来菜種)と、19世紀以降にヨーロッパから導入された西洋アブラナ(Brassica napus, 洋種菜種)である。
A                     キャノーラ品種
アブラナの種子(菜種)から搾った「菜種油」には、過剰摂取によって心臓に害を及ぼすエルシン酸という不飽和脂肪酸が多く含まれる。日本をはじめ東アジアでは、古くから菜種油を食用に用いてきましたが、油を多用する食生活が中心のアメリカでは、食用が禁止されていた。そこで、西洋アブラナの主要産国であるカナダの農業研究者によって、エルシン酸とグルコシノレートをほとんど含まない新品種として開発されたのが「キャノーラ品種」である。この「キャノーラ品種から搾油された菜種油」は「キャノーラ油」と呼ばれている。

                           奈良産業大学ビジネス学部ホームページ他を参考にした
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Allocasuarina humilis シーオーク(雄)
この木の下にはランが生育しやすいという
Caladenia flava
カウスリップオーキッド
Banksia sessilis パロットブッッシュ
 

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Thysanotus patersoni フリンジッドリリー
切抜を変える

 

 

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ニューノルシアの公園ランチタイム
パースで積み込んだ稲荷寿司とフライドチキンの弁当が美味かった
Atriplex Numularia ソルトブッシュ
この辺の土地は塩分濃度が高いようだ



ワンガンヒルズのワイルドフラワー

ワンガンヒルズのインフォーメーションセンターで花情報を収集し、ボスをバスに乗せてワイルドフラワー散策へ

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ワンガンヒルズ展望台 Grevillea petrophiloides ピインクポーカーズ

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Olearia muellery
ゴールドフィールズデージー 
Petrophile incurvata
ペトロフィーレの仲間 
Isopogon divergens
スプレディングコーンフラワ

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マンテマの仲間?

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Dampiera linearis ダンピエラ Petrophile ペトロフィーレの仲間か 

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花崗岩の上に開けた湿地 Keraudrenia hermanniaefolia ファイア・ブッシュ

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Caladenia polychroma
スパイダーオーキッド

 

 

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カンガルーの糞か?

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バスを停めて花散策 3台連ねた大形トレーラーが疾走している



モーテル周辺のワイルドフラワー

珍しく(?)明るいうちにモーテルについたので、荷物を置いて早速周辺の花散策に出かける。

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今日の宿は、ダルワリヌのウィートランドモーテル

A
モーテルのすぐ近くを穀物輸送用の鉄道が通っている。軌道の幅は狭い。

A
Rhodanthe エバーラスティングの仲間 

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Lantana camara ランタナ 南アメリカ原産 世界中に帰化植物として定着している Comesperma scoparium ブルームミルクワート

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Grevillea グレビリアの仲間

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Leptosema daviesiodes
アップサイドダウンピー
Lechenaultia biloba
ブルーレシュノーティア 
アカシアの仲間
 

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Scaevola ファンフラワーの仲間 Pityrodia terminalis ネイティブ フォックスグローブ

カラスがお宿に帰る頃、暗くなって花が見えなくなったので、我々も宿に戻る



星の観察

今日は日中に少し雨に降られたが、その後は晴天に恵まれた。モーテルの周辺の明かりがユーカリの大木で遮られる場所を選んで、星空を観察した。赤道儀とファインダ付きの望遠鏡ならいざ知らず、三脚にデジカメを付けただけでは高倍率は望めない。それでも南十字星と小マゼラン星雲を撮影することができた。

南の空の星々  南十字星は分りますか?

撮影した写真に、星座名などを入れてみた

A
マゼラン星雲(マゼラン雲、マゼラン銀河ともいわれる)は、2つの星雲からなる。

 大マゼラン星雲
 小マゼラン星雲

共に、局部銀河群に属する矮小銀河で、銀河系の伴銀河である。

マゼラン星雲は、南半球の人たちにとっては有史以前から知られていた。
「マゼラン星雲」の名は、ポルトガルの航海家フェルディナンド・マゼランが1519年の世界周航において記録していたことに因む。

いずれも。天の南極に近いため、日本からは見ることができない。

小マゼラン星雲付近を拡大したもの、部屋を暗くしてパソコンをご覧下さい。




4日目
(9月12日)
 リースフラワーを探してペリンジョリで満開のリースフラワーエバーラスティングを探す
 →
ピンク・ハット・ラグーンカルバリー・パーム・リゾート(泊)

リースフラワーを探して

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全日車を運転して下さった
デンマーク出身のキムさん。
リースフラワーが咲いているとの情報を得て、幹線道路から農道に入る。
 

A
            やっと見つけたリースフラワー
クリスマス ・リース(Christmas Wreath) のような咲き方をするため、英名はWreath Lechenaultiaと名付けられた。リース・フラワー(Wreath Flower) と呼ぶ場合もある。
Lechenaultia macrantha リースレシュノルティア
日本では初恋草という名で売られているそうだ。
直径は20〜30cm
 

A
全体は花輪か花冠を連想させる。個々の花もいい色をしている。
さらに完全なリースフラワーを求めて旅を続ける。

A
Keraudrenia ケラウドレニアの仲間  遠方にあるのは揚水用の風車



ペリンジョリで花の情報

先程の場所でリースフラワーにお目にかかったが、花の大きさ形が完全ではない。添乗員が一生懸命探してくれるので、客である我々は祈るような気持ちで身を任せるほかない。

A
ペリンジョリの郵便局でリースフラワーの情報を得る
 
情報通り、農道に一杯咲いている。
フェンスの向こうの私有地には花はない!

A
Lechenaultia macrantha リースレシュノルティア 何も言うことなし!

A
大満足!

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Dampiera linearis ダンピエラ Glischrocaryon aureum ポップフラワー

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Pityrodia terminalis ネイティブ フォックスグローブ Hibbertia hypericoides ヒバーティア



エバーラスティングを探す

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ムレワで弁当の昼食。 ムレワのタウンホール。左手がコミュニティ・リソース・センター

A
センターの部屋に掲げられたリースフラワーの写真
 
 
       センターの前の道路に置かれた大きな岩石の塊
このあたりで産出するボーキサイトではないかとセンターに問い合わせたが、岩石の名前もなぜ展示してあるのかも分らないという。

A A
Rhodanthe エバーラスティングの仲間
道路と並行した幅3mほどの部分に見事に咲いている。平でブッシュが生えていないところを見ると線路跡かもしれない。
エバーラスティングは土壌の水分が少ないと白、多いと赤になるとも聞いた。するとここは土壌水分が少ないのであろうか。

A
西オーストラリアには川は少ない。
多くはこの程度の川である。
石灰岩と思われる丘。
パース堆積盆は海成の石灰岩からできているという。



ピンク・ハット・ラグーン

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ラグーンの外海はこのように青い

このような多種類の魚類が確認されているという

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風紋のできた砂浜 Carpobrotus virescens ピッグフェイス(Pig Face 

A
ラグーンの中の海水はピンク色
対岸(陸地側)には施設が見える
対岸に行ってみると、ここは製塩工場があった。
塩分濃度が高いので、製塩に適するのであろう。
ピンク色は、水中に生息するドゥナリエラ(Dunaliella)と呼ばれる藻類の一種と水底に生息する耐塩性が高い高度好塩菌であるハロバクテリア(Halobacterium)と呼ばれる微生物が原因と考えられている。



カルバリー・パーム・リゾート

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今夜の宿のカルバリー・パーム・リゾートのモーテル、ここに連泊

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リゾートにあるモーテルだけに、設備はよい

A
夜のプール 夕食のメインにはムール貝を選択



5日目
(9月13日)
 ホークスヘッド(カルバリー国立公園リバーサイド・サンクチュアリナチュラルブリッジ
 とキャスルコウブ
星の観察(2)
カルバリー・パーム・リゾート(泊)

朝のプレゼント (カンガルーとの出会い)

今朝、昨夜泊ったカルバリー・パーム・リゾートのモーテルの裏、人の通らないところを散歩していたら、野生のカンガルーの家族に出会った。雄と雌、それに雌のお腹の中に子供がいた。前進できても後退できないというカンガルーの習性を聞いていたので、カンガルーの逃げ道を作ってやるとUターンをして去って行った。その間2、3分。




 なぜオーストラリアには珍しい動物や植物が多いのか
A 大陸移動

左の図は、大陸移動の説明図である。

2億年前には、オーストラリア大陸はパンゲア大陸という唯一の超大陸の一部であった。

1.8億年前には、パンゲア大陸はローラシア大陸とゴンドワナ大陸に分裂した。オーストラリア大陸は、南米大陸、アフリカ大陸、インド亜大陸、南極大陸と共にゴンドワナ大陸の一部とであった。

その後、インド亜大陸、南極大陸、オーストラリア大陸が分離した。5000万年前頃に、オーストラリア大陸が南極大陸から分離した。因みに北上を続けたインド亜大陸は約4000万年前にユーラシア大陸と衝突した。その結果ヒマラヤ山脈ができた。

オーストラリア大陸が分離した5000万年前といえば、既に前に恐竜は絶滅し(6500万年)、哺乳類が栄え始める頃である。その頃にオーストラリアは他の大陸と離れてしまい、その後は独自の進化をしたことになる。

オーストラリアに固有の動物

哺乳綱−有袋上目−カンガルー目−カンガルー科
 新生児は1g程度未満の未熟な状態で生まれ、母親は育児嚢
 (いくじのう)で子どもを育てる。
哺乳綱−単孔目−カモノハシ科

 カモノハシは現存する哺乳類としては唯一、爬虫類や鳥類のよ
 うに卵を産む。母親が卵を温めて子を孵化させ、孵化した子は
 母乳によって育てられる。

オーストラリアの植物の特徴

ゴンドワナ大陸起源の植物相が多く存在し、アフリカ大陸および南米大陸の植物相と類似性がある。大陸移動と白亜紀からの気候変化により、オーストラリアの植物相は独自の進化を遂げ、多くの固有種が存在する。多くのオーストラリアの植生は、乾燥、頻発する火事、風化した土壌に適応しており、硬い葉を持つ植物(硬葉樹林)が多い。木本植物は全て常緑である。主要な被子植物はユーカリを含むフトモモ科、バンクシアなどを含むヤマモガシ科、アカシアを代表とするマメ科である。



ホークスヘッド(カルバリー国立公園)

Conospermum stoechadis スモークブッシュ

アカシアの仲間

カルバリー国立公園にあるホークスヘッドの展望台

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展望台の左手に見えるマーチソン川の上流 展望台の左手に見えるマーチソン川の下流

展望台に建てられた説明板
4.5億年から4.8億年前に、写真の下の方の地層は海で、上の方の地層は川で堆積した砂岩でできている。
1.3億年前に古マーチソン川が、この砂岩を侵食した。1000万年前にカルバリー付近は隆起し、
マーチソン川がさらに深く切開して現在見られるマーチソン峡谷を作った。

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Hibbertia hypericoides
ヒバーティア
Grevillea
グレビリアの仲間
Stylidium dichotomum
トリガープラント

食虫植物

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Anagallis arvensis ブルーピンペネル ボトルブラッシュの仲間か

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添乗員の丹羽さんは、分らない植物があるとすぐに調べて下さる Scholtzia ショルツィアの仲間

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Hibbertia ヒバーティアの仲間 蟻塚  Acasia tetragonophylla クララか 

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Anagallis arvensis ブルーピンペネル

歩いて行ける最下流では、マーチソン川のゴルジュを身近に見ることができる

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堆積のとき、何年かに1回大嵐があって大粒の砂が流れて来たのだろう。層状の砂岩になっている 大小の礫が砂の中に混じってできた礫岩
 
不思議な文様、これは生物起源かどうか
 



リバーサイド・サンクチュアリ

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リバーサイド・サンクチュアリの看板
 
 
 
Atriplex Numularia ソルトブッシュ
高濃度な塩分から身を守るために、一部の葉を犠牲にし過剰塩分を排泄する。
 羊にソルトブッシュを食べさせることによって、その肉質は、ハイレベルなビタミンEを含有し、
天然ミネラル豊富なラム肉になるという。

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ダチョウ エミュ

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ジャムになる実

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アカシアの仲間 ユーカリの花と実

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Senna glutinosa カシア Solanum lasiophyllum フランネルブッシュ

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麦畑、土地はあまり肥沃ではなさそうだ 倉庫に収まった農機具

A
Rhodanthe エバーラスティングの仲間
極度に乾燥していて花はバリバリのドライフラワー状態だった

農場の一角でバイキング・ランチ



道端のワイルドフラワー

カルバリー国立公園に戻り、道端のワイルドフラワー散策を続ける。

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Conostylis crassinervia コットンヘッド Patersonia occidentalis パープルフラッグ

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Verticordia フェザーフラワーの仲間 Hibbertia ヒバーティアの仲間

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Calytrix fraseri スターフラワー スゲの仲間であろうが、美しい花ではないので、花図鑑には出ていない



ナチュラルブリッジとキャスルコウブ(カルバリー国立公園)

ボン市は、前1世紀になるとローマ帝国の駐屯地となった。13世紀よりケルン大司教の居住地となった。18世紀末、ナポレオンによって占領されたが、19世紀初頭のウィーン体制

A
キャスル・コウブ(城の入江) ナチュラル・ブリッジ

城の入江」とナチュラル・ブリッジが、なぜできたかの説明パネルが現地にあったので、撮影した写真と組み合わせて説明しよう
@先ず崖の下が海食で削られて、
  海食洞ができる 
 
A
撮影できる景観なし
A時間が経つと海食洞が大きくなり、
  ナチュラル・ブリッジができる 

Bさらに浸食が進むと、
  島のような海食柱ができる ↓


A
レインボー渓谷のミニハイキング 面白そうな岩を見かけたが詳細不明

A A
Scaevola ファンフラワーの仲間 Scholtzia ショルツィアの仲間 カラスは世界共通だろうか

A A
Carpobrotus virescens ピッグフェイス Conospermum スモークブッシュの仲間



星の観察(その2)

今夜も天気がよかったので、2度目の星の観察をした。

A
南の空にカメラを向けて10分間露光
本当はカラーで撮りたかったが露光条件を
間違えたので残念ながらモノクロにした
左の写真に星座名を記入した。
天の南極の周りに恒星が回転していることが分る。
 



10日間の西オーストラリア旅行の前半を終わった。リースフラワーを始め数多くのワイルドフラワーに出会うことができた。太古の昔から堆積し浸食されて出来た地形を眺め、先住民のアボリジニが生活したという洞窟も見ることができた。

さて、これから西オーストラリア旅行の後半が始まる。27億年前に光合成により地球上に酸素をもたらしたシアノバクテリアが作ったストロマトライトという岩、現在も生きているストロマトライトを観察するのが楽しみである。



西オーストラリア(1)は、「ワイルドフラワー探索の旅でした。いかがでしたか。
西オーストラリア(2)は、ストロマトライト、イルカの観察、奇岩のピナクルズ、パースに戻って
                 ワイルドフラワーフェスティバルを楽しむ予定です。

引き続き、
下の [次へ] をクリックして、西オーストラリア(2)をご覧下さい。


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